MCI(軽度認知障害)の疑いがある方においてビフィズス菌 MCC1274摂取による認知機能改善作用と血中 HbA1c が相関することを確認
ビフィズス菌MCC1274の作用機序を検討するため、臨床試験における認知機能改善作用と血中パラメーターとの関連性を検討しました。HbA1cは、血糖値や全身の炎症状態を反映する血中パラメーターであり、ビフィズス菌MCC1274の抗炎症作用がヒト臨床試験において示唆されました。
【研究方法】
■試験デザイン: プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験
■対象者: 50歳以上、80歳未満、MMSEのスコアが22点以上
■人数: 80名 (ビフィズス菌群40名、プラセボ群40名)
■試験食品: ビフィズス菌MCC1274カプセル(生菌200億個/日) もしくはプラセボカプセル
■摂取期間: 16週間
■主要評価項目: アーバンス神経心理テスト(以下RBANS)
■副次的評価項目: 血液採取による生化学的検査・血液学的検査・有害事象
●RBANS 評価点合計の変動値と HbA1c の変動値の相関関係
ビフィズス菌MCC1274摂取による生化学的・血液学的検査値の変動と、RBANS 評価点合計の変動の相関関係を解析したところ、血中HbA1cの変動とRBANS評価点合計の変動との間に負の相関が確認されました。
一方で対照群では、血中HbA1cの変動とRBANS評価点合計の変動との間に相関は認められませんでした。
●ビフィズス菌MCC1274 摂取による認知機能改善作用
摂取前における血中HbA1c(4.5~6.0%)の中央値で 2 群に分けた層別解析を実施したところ、元々血中HbA1cの値が高かったグループにおいて、ビフィズス菌MCC1274の認知機能改善作用がより顕著であることが確認されました。
生化学的・血液学的検査では、ビフィズス菌MCC1274摂取による変動(群間有意差)は認められなかったため、ビフィズス菌の安全性が再確認されました。